Crying in H-Martについて
- charlottegoff
- Aug 15, 2021
- 3 min read
Updated: Aug 17, 2021
アパートの近くに、すてきな本屋さんがあります。その店は部屋がいくつかがあり、本棚は天井まで立ち上がるので、迷路みたいなところです。読書中毒の私にとって、とても危ないところです。
読書中毒というより、本を買うことにハマっていると言った方が正しいのかもしれません。積読するのをやめようと思いながら、次々とまた本を買える言い訳を作り出します。
天気に関する言い訳が多いです。
雨の日や曇っている時は家に引きこもり、本に没頭する日に決まっています。雪の日ももちろんそうです。晴れている時は本を持って、公園に行くべき日に違いないでしょう。
一日に四季のあるスコットランドはいつも雨・雲・晴れ・雪のいくつかがあるので、このような言い訳を利用すれば本を買えない日が少ないです。
ということで、最近の良い天気に合わせて、新しい本を何冊かを楽しめました。その中でほぼ一年間待っていた「Crying in H-Mart」という一冊を今紹介したいと思います。

韓国系アメリカ人の作家Michelle Zauner は Crying in H-Martで、韓国人のお母さんの死と、自分の「韓国人さ」について書きます。Zaunerはお母さんを失うことで、大好きなお母さんだけではなく、自分自身の韓国人としてのアイデンティティも失ったと考えた時はありました。
“Am I Korean any more if there’s no one left to call and ask which brand of seaweed we used to buy?”
もし「いつもどのブランドののりを買っていた」と電話で確認する相手が今いないなら、私はまだ韓国人だと言えるのかな?
(というのが、直訳なので意味が伝わるのかな…)
Zaunerとお母さんの絆を深くしたもの、そしてお母さんの死の後Zaunerの韓国人としてのアイデンティティとの絆を強めたものは、韓国の料理でした。
お母さんが病気だった時、友達は「ジャッチュク」という、韓国のお粥みたいな癒し料理を作ってくれました。数か月後、お母さんの死を深く悲しんでいるZaunerはジャッチュクの作り方の動画を探し、自分で作れるようになります。お母さんの「キムチの冷蔵庫」を遺産し、子供のころから味わったキムチを作るのに頑張ります。
Zaunerの韓国人のアイデンティティは生まれた時になったものだけでなく、大人として少しずつ味わえる・作れる・思い出せるものだと彼女は言っていると思います。
とても興味深くて、感動的な本でした。
*
心理学を勉強していた時、匂いと記憶の繋がりについて少し勉強をしました。Crying in H-Martを読んで思い出したのは、嗅覚というのは五感の中で一番記憶を引き起こせる一つだということです。それはなぜかというと、嗅覚は大脳辺縁系に直接リンクがあり、そこで「海馬状隆起」という記憶に関連する脳の部分もあります。他の五感(例えば視覚・触覚)は少し離れているが、嗅覚が海馬状隆起と直接繋がっているため、匂うことは一番記憶を引き起こす感覚だと思われます。
そう考えると、料理とアイデンティティの繋がりは生理的なものだと考えられるのかもしれません。
*
Michelle Zaunerは「Japanese Breakfast」というバンド名で音楽をやっています。よかったら、いちばん好きな「Be Sweet」という曲を聞いてみてください~

Thank you for introducing your favorite books, I always enjoy watching your blog🌷 Charlotte chan's Japanese, especially Kanji so amaizing!!